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分子プローブ動態応用チーム[Molecular Probe Dynamics Laboratory] チームリーダー:渡辺 恭良
概略
研究内容
研究業績
研究スタッフ

- 分子を活かす -



動物の研究からヒトの研究へ橋渡しをします


分子プローブの体内動態追跡研究を行い、トランスレーショナルリサーチを臨床研究パートナー機関と進めます。多数の薬物(候補)分子を標識し、動物・ヒトでの全身臓器における薬物動態研究と薬物送達システム(DDS)開発研究を行います。また、分子イメージング計測の高精細化への研究、融合・新規分子イメージング方法の開発研究も進めます。

研究概要

1) 薬物動態研究

分子イメージング技術を薬物動態研究に応用することで、薬物が全身の各臓器へどのように移行しどの経路で排出されるかを、同じ個体で、かつ非侵襲的に解明することができます。さらに薬物トランスポーターが関わる遺伝子多型や薬物相互作用の影響についても、分子イメージング技術を応用し、詳細な速度論的な評価ができると考えられ、今後創薬研究には欠かせないツールになります。

2) 病因・病態研究

病気には様々な分子が関連しています。例えばアルツハイマー病はアミロイドβペプチドというものの凝集塊が不溶性になり脳内に蓄積して神経細胞死を起こし、認知機能障害が起こると考えられています。分子イメージング技術を使ってこのような原因分子を早期に発見して早期治療を行うことが可能になります。

3) 生体高分子のPETプローブ化

核酸・ペプチド・糖鎖・タンパク質などの生体高分子は、近年薬物の候補物質として注目されています。これらの分子の挙動を探るために、放射性金属核種68Ga, 64Cuを導入することで生体高分子をPETプローブ化しています。64Cuは半減期が12.7時間と長いことから、2日以上PETプローブの挙動を追うことができます。


 
2012年12月12日
血中の自己抗体が脳内に侵入して神経伝達機能を低下させる
-免疫系の異常が慢性疲労症候群を発症させるメカニズムの一端をPET検査で解明-
2012年6月6日
体を傷つけず、PETで難治性乳がんを診断
-診断と治療を同一薬剤で行うセラノスティックスの実現へ-
2011年12月2日
放射性同位体11Cで尿酸を標識することに成功
-ラット生体内の尿酸の動態を画像で定量的に評価-
2011年05月25日
薬物の脳内移行性は年齢で異なることを霊長類(アカゲザル)で確認
-子どもの脳は大人よりも薬物の影響を受けやすい-
2010年09月21日
世界最大のN-結合型糖鎖クラスターの開発と体内動態解析に成功
-糖鎖の有無や結合部位で代謝が大きく異なることを分子イメージングで証明-
2010年09月01日
胆汁を介した排せつにかかわる薬物運搬分子の動きをPETでキャッチ
-生きたまま体内の薬物分布を解析し、定量的に評価する方法を確立-
2010年05月20日
リンパ球への化学的な糖鎖導入技術でがん認識能力が向上
-高速6π-アザ電子環状反応を活用し、世界で初めて細胞を糖鎖修飾化-
2010年04月19日
生きた細胞を簡便に数分程度の化学反応で蛍光標識することに成功
-高速6π-アザ電子環状反応を活用し、蛍光物質などで簡便に細胞を標識化-
 
2012年8月
難治性乳がんの画期的な画像診断法を開発
-患者に優しい個別化医療をさらに優しく-
 
2010年09月03日
光り輝く生細胞
2010年06月10日
A clear view through trees
Large tree-like sugar clusters provide potential in vivo probes for cancer cells
2008年07月11日
疾患の進行状態をマッピングする
連絡先

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[研究内容についての問い合わせ先]
渡辺 恭良 TEL 078-304-7101 Mail 
[研究以外の問い合わせ先]
長友 陽子 TEL 078-304-7101 Mail