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細胞機能イメージング研究チーム[Cellular Function Imaging Laboratory] チームリーダー:片岡 洋祐
概略
研究内容
研究業績
研究スタッフ

研究内容

私たちの身体を構成する細胞が体内で機能する様を、PET・MRI・光イメージング法などを駆使して体の外から観察し、実際の組織内での細胞の機能や病態との関わりを研究しています。特に中枢神経組織の正常幹・前駆細胞や、癌および癌幹細胞の発現分子を手がかりに各細胞のイメージングをおこない、細胞増殖・分化が脳機能の維持に果たす役割の解明や、中枢神経疾患および悪性腫瘍の新しい治療法の開発を目指しています。また、分子イメージング技術と、電気生理学や行動解析学との融合を図ることによって、ニューロン・グリア細胞で機能しているさまざまな分子のふるまいと神経伝達や行動などを同時多角的に解析し、システムとしての脳機能を統合的に理解することを目指します。




1. 細胞特異的イメージング法の開発
細胞にはそれぞれ特有のはたらきがあり、細胞内や細胞膜には特有の分子をもっています。そういった各細胞を特徴付ける分子を解析し、それらに対して特異的に結合するイメージングプローブ分子を作製することにより、体内で機能している細胞の数や動きをPETや光イメージング技術を用いて体外から観察することに挑戦しています。具体的には、成人の脳内にも存在する中枢神経系の幹・前駆細胞や膵臓の内分泌細胞、そして癌細胞や癌幹細胞に注目しています。分子イメージング技術は、動物を用いた基礎研究に加え、ヒトへも応用できる可能性があり、神経疾患、内分泌疾患、癌などの病態の理解や新しい治療法の開発も進むものと考えています。

2. イメージング技術のマルチモダリティー化による脳の統合的研究
脳内の分子や各細胞の分布を描出できる分子イメージング技術と、神経の機能をリアルタイムで観察できる脳波などの技術を組み合わせて、脳機能を統合的に観察することに挑戦しています。特に、疲労や抑うつ気分、意欲に関する脳科学研究を進めています。